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日傘のわたしと、「父、倒れる。」 



5月の駿河湾。
このワンピースは、おしりがますます大きく見えるのねw

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海は風が強くて、髪がとっちらかってしまいますが、とっても良い日でした。



先日、父が倒れ、救急車で運ばれました。
2年半前に発見された肺がんの肝転移が悪化し、
この日を境に、立つことができなくなりました。
身体の自由がきかなくなりました。

8年ほど前に、さかのぼります。
モナカが小学生だったとき、母が黄斑なんとか症という目の病で、
数回の手術をし、合計、50日ほど入院しました。
そのころ、父も母もまだ60代。
普通の夫婦であれば、妻が手術をするならば、夫は付きそうものでしょう。
しかし、父は来ませんでした。
理由は、アルコールが切れると、イライラして待っていられないから。

それでも、いくら飲んだくれの父だって、
母が手術をした日くらい、心配して気を揉んでいるだろうと思ったので、
わたしは、病院の帰りに実家に報告にむかいました。
報告の電話を、何度もかけたのに、繋がらないから。

実家の前までいったら、獣が叫ぶような、唸るような声が聞こえました。
道を歩く人は、立ち止まって不可解な顔をしてたけど、
わたしは、子供のころから何度も聞いた声。
朝から母の手術に付き添い、すりへらした神経が、犬の背中の毛みたいに逆立つ。

2階の父の部屋は、いつものように酒とタバコの臭いで充満していました。
その中で、父は化け物が唸るような声をあげながら、
座椅子に寄りかかり、天を仰いで、酔いつぶれてました。
大口をパカッと開けて。

わたしは、転がってた大きな日本酒の紙パックを父の後頭部、目がけて、命中させました。
次に、テーブルの上にあった、チューハイの缶をもって、横にまわり、側頭部めがけてぶつけました。思い切り。
「おかあさんが手術した日に、そのザマ?」
と言ったら、わたしが誰なのかわからないようで、
うっすらと目を開けて、
「あぁ。。。、こんばんわ。」
と言いました。
この人は泥棒にも挨拶するのでしょう、きっと。
部屋にあったアルコール類をすべてトイレに流し、
カラにしたアルミ缶と紙パックを、再び父にぶつけまくり、
「最低だよね。心から軽蔑してるから。」
と言ったあと、
父が寄りかかったままの座椅子の背中にケリをいれて、帰りました。
この酔っ払い、二度と目覚めなければいいのに。

(数日後、父に尋ねたら、この晩のことは全く記憶にないとのこと。わたしの怒りはなんだったのか。)

翌朝、父の様子を見にいったら、
わたしに捨てられたアルコール類を、コンビニで調達しなおし、
ちょうどバイクで帰ってきたところでした。
朝から、どこかに隠してあるアルコールをまた飲んだらしく、酒の臭いをぷんぷんさせながら。
わたしは日頃から想っていました。
警察は、ここにいる飲酒運転の常習犯を、何故に捕まえてくれないのか、何故にこの人は捕まらないのか。
刑務所にいれられて、一生、塀の中で暮らせばいいのに。

その後、様子を見ていたら、バイクの鍵をつけっぱなしで、家に入ったので、
わたしは鍵を抜きポケットにいれました。
そして病床の母に電話をし、合い鍵の場所を教えてもらい、自宅に持って帰りました。
しばらくすると、バイクの鍵がないのに気が付いた父が、私の家にやってきました。
「バイクに乗れないと、かあさんの病院に見舞いにもいけないだろ。返してくれよ。」、と。
この酔っ払いが母の見舞いに行く気持ちなど、サラサラないのは百も承知。
バイクがないと、アルコールを買いに行けないのが困るからウチに来ただけ。
「ねえ、飲酒運転、繰り返してるんでしょ。何年前から犯罪者だっけ?
おとうさんが犯罪者だって、近所の人だって、みんな知ってるんだよ。
家族の迷惑も、他人になんて思われてるかも、考えが及ばないほど、あんたのアタマの中いかれてるんだよ。
二度とウチにこないで。」
といい、玄関をピシャリとしめて、鍵をしました。
戸のむこうから、「ばかやろー。」と弱々しい声。
これがわたしの父親。
なんて情けない男。

この時、母は自分が入院するにあたり、父の身を案じ、
いろいろなものをこしらえて、冷蔵庫にいれ、説明の紙も貼り付けていきました。
食事のことなど、何もできない父が、困らないようにしていったのです。
わたしは母に、「あんな人、ひとりになれば絶対に食べないからムダになるよ。」って言ったのに、
母は歪んだ視界で、父のために懸命に用意していきました。
それなのにこの飲んだくれは、一切、手をつけませんでした。
一昼夜、ただただ酔いつぶれているだけでした。

クズ。

わたしは父など、どうなってもかまわないし、
母がいないこの機会に、浴びるほど飲んで、おかしくなって、逝ってくれればいいのにと想いました。
そしたらわたしも、母の身体の心配だけして、安心して病院で付添える。
母とモナカの心配だけして、暮らせる。

でも、病床の母が父を案ずるので、安否確認のついでに、
仕方なく、
仕方なく、
仕方な~く好きなものを(まぐろのお寿司とか、テンジンヤさんの静岡おでんの黒はんぺんとか)買って帰り、
食べるようにすすめました。
すると、小鳥が食べるくらいちょっとつまんで、そのあと冷蔵庫→翌日ゴミ箱。
浴びるほど飲み過ぎたせいで、胃がおかしくなってからは、毎朝、おかゆを炊いて持っていきました。
娘におかゆ炊かせて、毎朝、あさりの味噌汁作らせて、ドリンク剤を買いにいかせて、胃薬・飲んで、
そしてわたしが帰ると酒・飲んでって、
いくらなんでもおかしいだろと想ってましたけど。

最低の酔っ払いでも、人としてクズでも、狂人でも、家族だから、ほっとけない。

その後も、父は数えきれないほどの愚行と醜態を、母とわたしに晒し続け、8年ほどが経過しました。
父のバイクの飲酒運転には、母も兄も文句を言うだけで、決定的な行動に出なかったので、
鍵事件以後、まもなくわたしがバイクを処分しました。
この時は、父に面とむかって何も言えず、母にうだうだ愚痴るだけの兄も、つくづく腰抜けだと想いました。
母にも、「おかあさんはお兄ちゃんを腰抜けに育てちゃったんだね。」、と嫌味を言いました。
父は、おまえは勝手なことをするな、俺にも人権がある、とわたしに言うので、
「犯罪者にはないんだよ、このキ@ガイ!」、
と道の真ん中で罵りあいながら、バイクとおさらばしたのですw
そして、父の飲酒運転から解放された母は、安眠できるようになりました。
人サマに怪我を...、命を奪う前でよかったと。

タバコの方は肺気腫・肺がん発見時に、
「喫煙をやめないと、診ることはできない。薬も出せない。まずは禁煙。」と、主治医に言われ、
家族に迷惑かけまくったチェーンスモーカー生活が終了しました。
意志薄弱の酔っ払いが、禁煙できたのは、
肺気腫がひどくなり、呼吸が苦しくてどうにもならなくなったからとしか思えないので、
父が努力したとは思っていません。
ニコチンタールでドロドロに汚れきって、機能しなくなった肺。
18才から喫煙した、父の喫煙歴は55年でした。自業自得。

そして、飲酒の方は、冒頭に書いた、倒れたその日まで飲んでました。
ヨロヨロしながら、毎朝、はや~く起きて、チャリでコンビニに缶チューハイ買いに行ってたんです。

現在、父は、入院中。
肝転移、肺がんの末期ということで、余命は残りわずかです。
にもかかわらず、わたしは、お酒が飲めなくなって、これはいい気味だわ、と思ってます。
父は、入院が大嫌いでしたから。
外来での診察時も、自分の都合の悪い事は言わず、
「先生、調子いいです。かわりありません。」、ばっかり言ってました。
(そのあとで、わたしが訂正説明w)
だって、入院したら飲めなくなるもんね。
そして、もう自分では絶対にアルコールを買いにいけないであろう父。
わたしは、父が飲めなくて、どれだけがっかりしてるかと思うと、
うれしくなって、薄ら笑いさえ浮かべてしまいます。
わたしも狂ってるのかな。

倒れて以来、以前にも増して眠っていることが多いけど、病室で目があうと、
不服そうな、しかめっつらでわたしを見るので、
しかめっつらの一万倍返しの想いをこめて、見下ろしてやります。
死ぬまで飲むつもりだったんでしょ、残念だったね~、観念しなよ、と。

鬼娘ですから。

昨日は、モナカの研究発表会で父の病院に行けなかったので、
母から電話で、父の様子の報告を受けました。
そしたら、よく話をして、なんだか元気だったと。
サッカーまでテレビで見たと。
母が帰るときは、「気をつけて帰れよ。」と声をかけたと。

「それってさ~、煙たいわたしが来ないから、おとーさんうれしいんじゃないの?
おかあさんだけの方がうれしいんじゃない?」

と言ったら、
「あっはは、そんなことないよ!、行ってやりな。」
と母は笑ってました。

絶対そうだわ。
もう行かないようにしようかしらw

わたしが父にかかわるのは、母のためです。
母が困らないようにしたいだけ。
100%、母のため。
酔っ払いのためではありません。

今日はモナカを連れて父のところに行きます。
父にとっては、自慢の孫です。
今日は暑いからモナカがかわいそうだ、
今日は寒いからモナカがかわいそうだ、
雷がなった、風が吹いたと、雨が降ってきたと、
モナカの登下校の時間になると、母に声をかけ、心配していたそうです。
酔っぱらいながら。
娘は可愛くなくても、孫は可愛いんですよね。
母は、
「モナカだけが学校に行ってるわけじゃないんだから、しょうがないでしょ。
みんな雨が降れば濡れるのよ!
寒くても暑くても、学校はやってるんだから!」
と返事をしていそうですw
わたしに言わせれば、
ほんとに心配なら、昼間っから酔っぱらってないで、シャキッとして迎えにいけば?え??、
と想いますが。

鬼娘ですから。

いずれにしても、今日はモナカが行くので、父は喜ぶことでしょう。
でも、「モナカがくるなんて、俺もいよいよか…。」、って想ったりしてw

続きはまた書きます。
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2013.05.26 Sun 10:37
カテゴリ: 散歩・おでかけ
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