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紫陽花の咲く家に住んでいた人 



おばあさんがひとりで住んでいらした家の紫陽花。
亡くなられてから、もう何年経つのかな。

よく、犬や猫の話をしました。
まだ小さかったモナカのことも気にかけてくれました。
一度も結婚してなかったそうなので、お子さんはいなかったです。
捨て猫を拾ってきては、
動物病院で避妊や去勢をして飼ってました。
ネコちゃんたちが朝から派手にケンカしたり、
近隣に、多々、迷惑をかけることもあったので、
口の悪い人からは、変人扱いされてました。
それでも、次から次へ、拾ってきて、手術につれていきました。
図書館で本をたくさん借りて読まれてました。
洋服は春夏秋冬、自分で作ったストンとした形のワンピース。
昔は洋裁の先生だったみたい。
わたしは自由な雰囲気の、このおばあさんが好きでした。

ある夏の日、シニアの人材センターの植木屋さんが家の周りの手入れしているときに、
突然、大きな音がして見にいったら、
おばあさんが、倒れていて、そのまま亡くなられたそうです。
遺書が残されていて、一般的な通夜も葬儀もその後の法要も不要で、
可愛がっていた姪御さんにだけ、見送ってほしいとのことでした。

なので、わたしもお葬式にはいってません。

ひとり暮らしで、たったひとりで亡くなり可哀想だとみんな言ってたけど、
わたしは可哀想というより、うらやましい亡くなり方だと想いました。
当日まで元気で、
亡くなる時は誰にも迷惑をかけず、
にもかかわらず、すぐに見つけてもらい、
遺書に示した自分の意志のとおり、
ひっそりと見送ってもらい、
姪御さんに家を譲ることもできたのですから。

名札のついた生花が並び、
和尚さんが4人も5人も6人も来る、立派なホールでやるお葬式にも、
それなりの意味があるんだろけど、
個人的には亡くなったあとで、あんな大金をかけて、
忙しいみなさんに、わざわざおいでいただき、どうなんだろうと想う。
「家」としての世間の皆様むけ、世間体ってものを、真っ先に感じる。
お葬式もピンからキリまでやり方はありますが、
このあたりの普通の方、よくある感じだと、
節約しながらやっても、200万円前後はかかりそう。
(ちなみに御香典で半分程は出るとよく言われてますが…。)
死ぬ時も、タダでは死ねないのよね。

お金のことはさておき、
(これも前にも書いたかもしれないんだけど、)
一番イヤなのが、
最後のお別れとか言って、
棺に入った死に顔をのぞきこまれること。
仏さんにとっては拷問のような気がしちゃう。
父の時もそうだったけど、
みんな好き勝手な感想を言ってますよ。
肥えたおばさんたちが仏さんに、
「あら、やせちゃったねー。かわいそうに。」
「やつれちゃったねー。」
とか…。
多くの人は病気で亡くなるわけで、
死んじゃうまで病むんだから、痩せるに決まってるじゃないの。
遺族の前で、想ったことをそのまま口にしてどうするのよ。
かわいそうにと言われても、多くの家族は精一杯の「よかれ」と想う手をつくすのです。
ここは痩せこけちゃったなぁと想っても、
「やすらかに眠ってください。ほんとうにお世話になりました。」
と手をあわせるだけでいいと想います。
その一方で痩せてないと、
「あら~っ、眠ってるみたい、生きてるみたいだねー。」
とか。
それも、イやだわw
どちらにしても、
たいして親しくもない人にまで、
自分で確認できない死化粧を見られて、感想言われたら、
わたし成仏できないわ。


l312.jpg

窓から透けるトイレットペーパー、当時の配置のまま。
減ることはありません。

わたしもこのおばあさんみたいに亡くなって、
誰も知らないうちに、
モナカにだけひっそりと見送ってもらいたいわ。
季節が変わったころ、
「だいぶまえに、亡くなったんだって。」
「あら、そうだったんですか…」
という流れに憧れます。



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2014.06.25 Wed 17:30
カテゴリ: 散歩・おでかけ
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